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2014年12月02日

夏の思い出③

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夏の思い出

夏の思い出②

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雨の日も住処を変えることなく健気に耐え、

またある時は

巣を作るときのコンディションが悪かったのか

移動時でのダメージが壊滅的だったのにも耐え、

翌日、もしくはバイト終わりには、

健気に巣をキチンと張り直すクモ夫。

そんなクモ夫との奇妙な日々は

永遠に続くのでは無いだろうかと僕は思っていました。

でも・・・

でも・・・

そんな僕達の関係も、やがて終わりがやってくるのです。

なんでもない様な事が幸せだったと思う。です。

その日は突然やって来ました。

え?

クモ夫が何の別れを告げる事なく出て行ってしまったって?

いやいや、

それだったら、

まだ良かったのかも知れません。

この日もいつもの様にバイトを終え、

夜のお店に向かおうと車に乗り込もうとした

その瞬間、僕は戦慄が走りました!!



クモっ、

クモ夫っ!!

お、お前、どうしたんだ!!

どういう事だ!!

何故だ、何故なんだ!!

味を占めたのか?

それとも、

食事が満足に取れず大勝負にでたのか?

どういう事なんだ!!

・・・

・・・

・・・

そう、何を隠そうクモ夫は

自分の車から隣の従業員の車にかけて

それはそれは

大きな狩場を展開していたのです。

その真ん中で悠然とエサが来る事を待っているクモ夫。

もしかすると僕に、

”へへへ、見て見て?凄いでしょ?”

そんなメッセージだったのかも知れません。

そんな事を思うと愛おしくて堪らないのです。

・・・いや、

・・・でも、

・・・しかし、

このままでは僕も帰る事が出来ない。

すぐさま、隣の車に張っている巣を外そうと・・・

「お疲れ様でーす。」

えっ?

振り返るとそこに居たのは

とと、隣の車の従業員。

ダメダ、

ダメダ、

ダメダ。

マニアワナイ

モウ、

マニアワナイ。

「・・・お疲れ様です。」

一瞬の出来事に虚を衝かれ

自分もパニックだったのでしょう。

冷静に、

「あ、○○さん、クモの巣張ってますよ。

あ~やだやだ。取りましょうね~」

この一言が言えたら万事、事無きを得たのに。

なにも出来ぬまま、

お互い並び合わせの車に乗り込む事に。

・・・いやまだ、

チャンスが無い訳でもない。

給油所の奇跡、再来を願うのみ。

そう、

従業員の車が走り出した時に

従業員側の車の根元の方から糸が切れれば

自分の方へ帰って来れるだろ?

"キュルキュルキュル"

そうだろ、クモ夫?

"ブゥブオンッ"

まだまだ、僕達これからじゃないか。

"ピッピッピッピッ"(バック音)

この広い世界の中で僕とクモ夫が出逢ったんだ。

(巣が限界まで引っ張られていく)

・・・


・・・





プツン。



























!!









こうして、僕達の奇妙な日々は突然終わりを告げたのです。

いつ、

突然、

何処で、

終わりが来るかも分からない、

そんな世知辛い世の中です。

皆様も是非、

当たり前の様に存在している思っている

恋人、友人、嫁夫、兄弟、親を大事して上げて下さいね。












あ、










そうそう、

余談ですが、

この数日後にここら辺一帯をお店のボスが綺麗に芝刈りしておりました。



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Posted by ★ピロ★ at 22:13│Comments(0)つぶやき
 
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